初めて宝塚を見た時の話とだいきほロスの話
宝塚が好きだ。
当方北海道民のため東京宝塚劇場で見たのは1度だけ(全国ツアーはいったことある)なのだが、BSで宝塚が放映されていると必ず録画する。
初めて見た作品は 星合一夜/La Esmeralda 。
見始めた当初は星合一夜で感動し、トップコンビ+2番手男役の濃厚な演技に大感動した。
舞台=劇団四季 の私は、宝塚は自然な台詞回しなのか〜こんなにリアルな演技するひとたちがおるんだ〜と衝撃を受けた。
あのときは千(咲妃みゆ様)の演技が特に衝撃的であった。1人だけ頭抜けて上手い人がいる!と思ったものだった。
星合が閉幕後、セリフのない舞台が始まった。
出演者は歌って踊るのみで、ストーリーっぽいものは何もなし。
宝塚は劇団四季のようなミュージカル劇団でで、タイトルの違うミュージカルを2本連続でやるのかと思っていたのだ。
トップスター早霧様と男役がスペインでカルメンの取り合いをしているかと思いきや、次の場面ではレーサーに扮した男役が娘役を侍らせて競争?している。その次の場面ではやたら歌の上手い男役が女の子のスカートをめくる。
一向にセリフが始まらず困惑してたら深夜帯の放送ということもあり眠くなってきた。
セリフがはじまって舞台っぽくなるタイミングは明日探ろう…ということでその日は夜3時ごろ眠りについた。
その明日は結局訪れず、
1週間程度経ってから続きを見ることにした。バレエのエスメラルダが好きだったため、エスメラルダの5組デュエダンではテンションが上がる。
ちなみにバレエのエスメラルダはめっちゃ面白い動画があったので備忘録としておいておく
金色のマンタのような歌の上手いおっさんが迫力抜群に歌う。
ラインダンスはチアダンスをやっていた身として真剣に見てしまう。
あんなに頭に羽つけてよく可愛らしく見えるなぁと感心するばかりで、チアダンスの参考になりそうなものは何一つ見つけられず。
ラインダンスをする彼女たちの後ろにはでっかく ラ という看板が吊り下がっていたことも初見としては印象深い。
パレードではまたまたやたら歌の上手いきれいなお姉さんが
えーすめらーるだー ハァァァァーーー
と声を美しく張り上げる。
元宝塚のはいだしょうこがこの役割、エトワールをやっていたということは知っていた。
その後スターたちが続々階段を降りてくるがトップと2番手以外で階段降りをしている人は正直誰でどんな基準で降りてくるか全く見当が付かず。
ただ華やかで、よく見れば女だけど男に化け切ってる人たちと、美しいドレスを人形のように着こなす人たちが不思議で仕方がなかった。
3番目くらいで降りてきた2人組のうちの1人が異様に美しいと思った。
、宝塚を人生で一度は見てみたい!という夢を叶えることができた。
意外とあっけなく、??? と思うところもあったしそこまで敷居の高いものでもなく演劇をやる人たちとしては面白い人たちだと思った。
ショーは芝居をしないものだということもわかった。
ただ華やかな世界に魅了されたことは事実で、好きになってみたい、興味があるという境地に達した。
もう一度エスメラルダを見てみた。
当たり前かもしれないが、一度見ていることでなんとなく余裕を持てている。
素直に美しい顔の人、声の人に惹かれていく。
彼女はエメラルドとノリノリで声を張り上げて歌う人の、ラテンのリズムの良さとパワフルな歌声が頭から離れなくなって、あの場面が大好きになる。
バイト中辛くても、学校行くのがめんどくさい時もあの場面のあの人を思い出すとなんとなく元気になれた。
何度も何度もこの場面だけを見て、歌い上げる人だけではなくその周りで踊ってる人たちの様子を観察するのが楽しくなる。
そのうち他の場面もそのまま流すようになり、全ての場面で人による踊り方の違いや表情の違いを見るのがおもしろかった。
何度見ても新しい発見があった。
そうして私はBSで宝塚をやるたびに録画して何度も見返すようになる。
生徒の名前も調べ、グラフを読み歌劇を読み人となりを知って沼に落ちた。
北海道だから遠征は全くできない。
社会人になったけど、お金は学生の時よりないし、あったとしてもコロナ禍だから自由な移動は難しい。
次こそは次こそは宝塚行って観劇するの と思っているうちに、去っていったジェンヌさんもたくさんいる。
舞台はなまもの って、同じ内容の舞台だったとしても違うものに変わっていくっていう意味もあるけど 人の入れ替わりで二度と同じものはできない っていうことに対しても、言えるんだな… と思う。
観劇機会があまりにもないライトなタカラヅカ好きはナマモノについていけない。
誰かの輝く瞬間をリアルタイムで見られないしもう二度と見られなくなる可能性を感じている。
何でこんな宝塚を好きでいるためには残念な環境なのに道民で居続けるんだろうと思うこともある。
特にあるジェンヌには会いたい会いたいと長年想い続けても1度しか会えなかったな。
その彼女はエメラルドを歌っていた人。望海風斗様。
だいもんは不幸で骨太な男役が多いけど本当はゆるゆるでお茶目なところ、真面目すぎて少しずれているところ、本当は結構乙女で羽生くんが大好きなところ、色が白くて女性としてはめちゃくちゃ美人さんなところ、そして何よりも歌。どこまでも突き抜けて、それでいて柔らかみのある声。
トップになってからは自分よりも組子を周りに売り込む、純粋に周りをリスペクトする姿勢が美しかった。
そんな彼女はもう宝塚にはいない、、、
彼女は今、インスタに時々写真を載せる。
男役の印象が強いから、どんな感じの女性になるんだろうと思っていたが男役らしさも残しつつあまりにも白い肌が柔らかい女性らしさも演出していた。本人がどう思っているかはわからないけど、自然ですごく美しい女性として現世で生きていると思った。
相手役だった真彩ちゃんもインスタをして、インスタライブでどんな風に声を出して歌っているかを実演してくれた。お金払っても良さそうなライブだった。
SNSに登場してくれて、すごくすごく嬉しい。
インスタで出演が決定した仕事の報告をしてくださるのもすごく嬉しい。
けど、なんだろう
タカラジェンヌがやってはいけないSNSに登場するたびに、だいきほ は戻ってこないことを突きつけられる。
あの2人が組んでた時間は奇跡のような時間だったのだ。
道民で遠征できなかった自分は大きな損失をしたということが突きつけられるのだ。
せっかく好きになれたのに、あの2人が一緒にいない悲しさ、だいもんが宝塚にいない悲しさが込み上げてくる。
ああ、本当戻ってきて
さみしい。。。
でも、好きだから、好きな人の道は応援するしかないのだ
彼女らはミュージカル界で圧倒的に人気を誇るのだろう、他の元トップなんか引き寄せないんだろう
さすが私が好きになっただけある、そして悲しみを忘れさせてくれるくらいの活躍を期待して応援することしかもうできない。
だいきほの2人に幸あれ!