鷲尾伶菜に感謝を捧げ、幸運を祈る
LDHには、なんの感情も持たないまま、
成長する予定でした。
母が、SHOKICHIにハマったおかげで、どっぷり沼に浸かることになりました。
E-girlsというグループが昔あって、それにも母とともにハマるわけです。
私はむしろ、反ヒップホップ、反ガテン系だったので、E-girlsの先輩、EXILEは興味がありませんでした。
1日の多くの時間を共有する母がLDHにハマりだして、長い時間情報に触れるようになると、LDHのアーティストたちを家族のように感じるまでになりました。
脱線しますが、
情報って、すごい言葉ですよね。
情に報いる、で情報。
LDHのアーティストたちの感情表現を見て、報いるように好きになっていく。
まさに情報。
もともとは軍用語だったみたいです。
森鴎外が広めた言葉ですが、
彼は軍医でしたね。
情報が、まさか、一般的に使われる言葉になってるなんて、森鴎外もきっと驚いているでしょうね。
情報という言葉について、長くなってしまいました。
去る2023.12.31、個人的にLDHで最も才能があったんじゃないか?と思っていた女性が退社する情報に触れました。
感情が動いて、彼女になにか報いたい、と思って筆を執りました。
彼女は、私の青春の1ページを確実に作ってくれた1人です。
ありがとう。
一言で表すと、孤高の天才でした。
グループに属していて、他のメンバーとも楽しそうにはしていました。ただ、その才能は他の追随を許さない感じがありました。
グループにとって絶対に必要な人でありながら、孤高でありつづけました。
別に彼女の性格態度が悪いとかではなく、グループに巻き起こった出来事とか、タイミングが、彼女を孤高の人にしていました。
表現者として、圧倒的でした。
彼女の名前は、鷲尾伶菜です。
鷲尾伶菜の属したグループの最初こそ、完璧な状態でした。
そのパフォーマーは、鷲尾伶菜が作る歌の世界との親和性がとても高かったのです。
水野絵梨奈といいます。
水野絵梨奈が他の個性的なパフォーマーを率いて、凝集性を生み出し、鷲尾伶菜の歌の世界を忠実に表現しました。
鷲尾伶菜の孤高の歌声は深みにハマりすぎるときがあります。
そんな鷲尾伶菜の世界を、より現世と調和させ、深みさえ引き出す存在がボーカルにいました。そのボーカルが武藤千春です。
鷲尾伶菜の声と相性が抜群でした。
水野絵梨奈が脱退後も、パフォーマー陣は個性的ではありながらも、まとまりのあるパフォーマンスを見せていましたが、鷲尾伶菜の世界をより表現したのは、水野絵梨奈がいた2年間だったのかと思います。
Stillのときのメンバーは、完璧でした。
すぐ売れなかったとしても、あのメンバーが揃って何かをすることに大きな価値のあるグループでした。
時間をかけて育てていってほしかった。
もったいなかった。
E-girlsは楽しい思い出が多くて、好きなんだけれど。
FlowerはFlower、HappinessはHappiness、DreamはDream、なぜ個別に活動を盛んに展開できなかったんでしょうか。
大人数のダンスパフォーマンスはたしかに迫力があります。当時AKBも流行っていました。
ごめんなさいのKissing Youの曲間パフォーマンスとか、圧巻です。
でもね、特にFlowerはオーディションもして、EXPGからエリートも集めて、最高のメンバーだったと思うんですよ。
だからこそ、あのメンバーの体制でもうしばらく(2年はできたのか)、がっつり活動してほしかった。
晴美ちゃんもあのオーディションの出身ですね、、、今や完全に人気モデルですけど、またたくさん踊ってるとこみたいなぁ、、、
再び鷲尾伶菜に話を戻しましょう。
切ない恋が似合う人でした。彼女にスキャンダルがあったとかではありません。でも切ない恋が誰よりも似合いました。
高校やめて、歌手という儚い夢を持って上京した彼女の意思の強さが、切ない恋を選び取ってしまう女性の強さ、弱さ、戸惑い、とリンクするのでしょう。
私の持論ですが、切ない恋を選び取ってしまう女性ほど強さとか、強がりがあるのではないかなと思います。
恋の儚さ、女性が恋したときに感じる弱さ、強さを巧みに歌声で表現する人です。
Flowerは最初こそ最強でしたが、鷲尾伶菜の作る世界をより表現できた水野絵梨奈、現世と鷲尾伶菜の世界を繋ぎ止めていた武藤千春が去ったことで、鷲尾伶菜は、孤高の天才と化していきました。
そんな孤高さの中でも、名曲は生まれました。「他の誰かより悲しい恋をしただけ」
藤井萩花ちゃんが男性と女性2役をやったりと、いろんな工夫をした作品です。
一回、2役なんてやってしまうと、もう二度とそんな演出はできないと思います。そんなことをしないといけないくらい大変そうではありましたけど、鷲尾伶菜の世界観はよく引き出されていました。
鷲尾伶菜は、Flowerというグループに「他の誰かよりも悲しい恋をした」人でした。
誰よりもFlowerというグループが似合っていました。でもいろんなことが起きて、メンバーもどんどん減り、美央ちゃんの結婚を区切りに停止。
たぶん美央ちゃんが結婚したからではなく、「次誰かが別の道を行くなら…」という話はずっとあったんでしょうかねぇ。
鷲尾伶菜は最後までメンバーでした。
グループでこそ自分が表現できるものがあるって、分かっていたんでしょう。
でも、そうは行かなくなってしまった。
Flowerに対して「他の誰かよりも悲しい恋をした」のはきっと鷲尾伶菜本人だったんですね。
結果論にはなりますが、ちゃんとFlowerが大きな花を咲かせるまで、LDHには見守ってほしかったものです。
E-girlsがいたあの時代が終わったな、と思いました。
鷲尾伶菜に、Flowerを思い切り、やらせてあげてほしかったです。
「鷲尾伶菜」として、
また歌い続けてほしいです。
あなたの切ない世界はどこまでも深く、私の心に届いていきます。
どうか、どんな形でも歌い続けて。
これからに幸有ることを、今までの感謝を捧げて、願います。